数年前のピアノの発表会でのこと。
私の弾く曲は、ショパンのバラード2番。暗譜で弾くことになっていた。
緊張はしていたが、自分なりに練習したし、なんとかなるだろうと思っていた。
自分の出番が近づいたので舞台袖に行くと、他の出演者さんから曲について話しかけられ、私も何か答えていたような記憶がある。
いよいよ私の番になった。歩いてお辞儀をして椅子に座る。
深呼吸して弾き始めたその時、なんと左手のメロディーがわからなくなったのだ。
もうただただ焦るばかりだった。
結局、自分で考えた音を適当に合わせて、また最初から弾きなおしてしまった。
弾き直すなんて絶対やってはいけないのに、やってしまった。
それからは「なんで、あんなことになったんだろうか」と悩み、帰宅してから真っ先にピアノの前に座り、バラード2番を弾いてみた。そうすると弾けた。
気分はどん底だった^^;
でも、これって「暗譜したつもりになっていた」ってこと。
それからというものの、練習する時は、左手の暗譜を重点的にして、どの小節からでも弾けるように努力している。不安なところは五線譜に書いてみたり、部分部分録音してみたりと、いろいろ試している。
暗譜は本当に甘くみてはいけないなと思った。
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